全国大学ラグビー選手権大会3回戦、帝京大学対流通経済大学、日本大学対京都産業大学の試合を見てきました。どちらの試合も
教え子が所属している大学の応援のためで、どちらも4年生、大学時代最後の試合であり、負ければ引退という試合でした。
一つは教え子がメンバーに選ばれ、試合にも出ましたが、残念ながら負けてしまい、今日の試合が大学時代最後の試合になってしま
いました。彼にとっては、なかなか試合に出られない日々もあり、厳しい4年間だったと思いますが、本当によく頑張ってくれました。
『よくやった!本当に、ご苦労様!』そんな言葉しかかけられませんでしたが、彼は、まだ大学卒業後もラグビーを続けると言うことで、
今後に期待したいと思います。
もう一試合は、教え子の大学が勝ちました。ただ、こちらの試合は教え子は試合に出場することはできませんでした。でも、この教え子は、
そんなことお構いなしに、応援席の最前列で、必死に仲間の応援をしていました。この教え子に限らず、100人以上いる部員が、部の代表で
出場している仲間15人のために、声を限りに、一つになって、心からの応援をしていました。そこに、「俺は試合に出られないからなぁ…。」
なんて、ひがみ根性はみじんも感じられず、いじけてるものも一人もいませんでした。まさに、部員全員、試合に出ている者も出ていない者も
関係なく、ワンチームになって応援していました。やはり、強くなるチーム、本当の強さというのはこういうものではないでしょうか。
試合に勝った後に、喜んで拍手をしていると、その教え子の両親に会いました。この両親も心から喜んで、拍手をしていました。息子は試合に
出ていませんでしたが、息子のチームの勝利を心から喜び、満面の笑みを浮かべて、一生懸命、手をたたき、「おめでとう。」と叫んでいました。
たとえ、息子は試合に出ていなくても、そのチームが勝つと言うことは、息子が勝つことと同じこと。まさにそういうことです。
こういう人達が応援するチームこそ、本当に強いチーム、ワンチームになるということです。
私は、教え子に、改めて、「ONE TEAM」の意味を教えられました。
最後に、教え子の応援に行ったおかげで、この日に、たいへん嬉しいことがありました。それは、私が、教師として、また、一人のラグビー人
として、最も尊敬する人の一人である、日本ラグビー界のレジェンド、山口良治先生に、約10年ぶりに会えて、握手して、さらにツーショットの
記念撮影までできたことです。先生は、今年のラグビーW杯に日本代表として出場した田中選手や松田選手の恩師であり、何より、あの日本ラグビー
界の至宝、平尾誠二氏の恩師として有名で、『スクールウォーズ』という有名なお話のモデルとなった先生です。私は、約10年前に、ちょっとした
ことで知り合いになり、それ以来、久しぶりに、お話ができました。私は、先生から、「上柴中ラグビー部、『人数が少ないようだけど、くじけずに
頑張れよ!』って、子供達に言ってください。」という激励の言葉をいただき、本当に幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。
久しぶりの再会は、とにかく、嬉しく、かけがえのない瞬間でした。『山口先生、お身体を大切に、いつまでもお元気でいてください。』